せっかく節目なので。たぶん4年目。
フリーを続けてみた今、何を思うのか。
たまにはそれっぽいものを書き留めておこうかなというやつ。
いやなんで4年目でというツッコミはうちの猫が食べました。
「フリーランスは自由なんでしょ」
とかいう話。
相変わらず納期によっては朝から寝たり、リズムがあるようでない生活をしていますが、最近はそれでもかなり人間らしい生活ができるようになってきました。
初期の頃は1、2時間睡眠に慣れすぎて3時間寝ることすら違和感があるという有様。
2年ほどかけてゆっくり6時間寝れるようになっていきました。
いまでも繁忙期は3時間睡眠シーズンがありますが最近はもう視力と腰骨が悲鳴をあげてまして。
自ずと人間らしい生活に4年かけてなったのでございます。
さて。
SOHO(完全在宅のフリー)となるといつ寝ても良さそうに思えるんですが、結局のところ客先からの連絡は日中なのでそうは問屋が卸さない。
結果日中に寝る場合は1時間毎に飛び起きて通知チェックするという、最早起きろよバカって状況に今朝もネロ(猫)は呆れていたに違いない。
(関係ないけどアイツ、朝にご飯あげてから寝たのに起き上がる度にごはん要求してくるんだぜ…)
つまり「フリーランスは自由なんでしょ」という問に対しては「顧客に合わせることになる」というのが結論に落ち着いてます。
突然明日から1週間バカンスしますみたいなインスタにいそうなキラキラした稼業の方はごく一部だとおもいます。たぶん。しらんけど。
「忙しそうだね」
これは持論ですが、
「従業員」は特性上
勤務時間に忙しくしてようが
ぼけーと無為な時間を過ごそうが
「8時間出勤した」から「仕事をした」という判定になる。
ところがフリーの場合
ぼけーと無為な時間を過ごしたら
ぼけーと無為な時間を過ごしたになる。
これは対価が「生命」なのか「成果物」なのかの違いで当然なんですけど。
この「無為な時間」というのが厄介で
無断欠勤に近い罪悪感を感じ、空白の時間があれば埋めたくなる。
「空白の原則」に従うがごとく。
そうして出来上がるのが
埋め尽くされたスケジュール帳。
…え?きゅうじつ…?要ります…?
「いつも忙しそうだね」
「いや、別に…(余白埋めてるだけだし)」
──昔から
「忙しい」=「自己管理できない人」
って意味だと信じているしんたけは
頑なに忙しいとはいいません。
実際スケジュールはきちんとバッファ込みで組んでます。
無理なスケジュールは組みません。
やっぱ無理でしたなんて納期調整、だめ絶対。
…緊急案件入って友人とのランチは日程調整することはあるけど。
昔、化学の先生も言ってました。
家族への帰宅時間連絡は遅めで伝えておいて早めに帰るもんだって。
フリーにならない理由に自己管理能力に自信が持てないから〜って人がいるけど、
結局生きるためにやるんですよ。
「できない」じゃおまんま食べていけないんですよ。
だから、
もしあなたが
フリーになりたいけど自己管理に自信が無い。
って人でしたら安心してください。
大丈夫です、絶対やります。
仮に貯金が一億くらいあるような
親のパイプが太い脛かじり独身貴族じゃない限りは。
フリーとニートは紙一重
とは言ったものの、
案件を安定して取れる様になるまでは暇で暇で仕方ないので自己管理が求められました。
いや、ほら…
閑古鳥鳴いてるフリーランスなんて
いわばただの自宅警備員なわけで。
営業活動とか諸々の作業やら、
直接金銭が発生しない作業やらを積み上げる胆力が試されるし…
やってもやっても、暖簾に腕ぱたぱた押してるだけの悲惨な時期は
きちんとタスクの管理をしていました。
客先常駐(派遣みたいなもの)に心が揺らいだ時期もあります。
あ、客先常駐が悪い訳では無いです。
私が会社を卒業した理由が
「時間と会社に縛られたくない」なのに客先常駐したら本末転倒ってだけです。
今ではおかげさまで
毎月大玉合わせて10件程度の制作を抱えており
ぼちぼち忙しくしています。
自分が開業した5年前の当時からお世話になっているクライアント様をはじめ、たくさんの、本当にたくさんのクライアント様やチームメンバーにお世話になりました。
この場を借りて心からの感謝を。。
そして現状に甘んじず少しずつ拡張していきたいです。
過去案件の話
全ての案件が自身の血と肉になっています。
クラウドソーシング経由初の継続案件、YouTube漫画動画チャンネルは思い出深い案件で、たしか1枚250円で1本10枚そこそことかでした。たしか。
結構シンプルなパラパラ漫画動画で、AEで動画編集したりとか、なんだかんだ色々触ることになったのは楽しかったです。
旅先の草津で先方から電話かかってきて作業するはめになったことは、今でも旅行に行く度に思い出してます。
2年目くらいの某大手の製薬会社案件は、
フリーで関わった中では今のところ1番大きなプロジェクト。
以前会社の同僚(年上の超ベテラン。昔SONYにいたらしい)の方から声がかかって、嬉しいやらびっくりやら。
でもそこそこスケジュールが埋まってたので面接で「1週間10時間なら…チラ」「いいですよ〜」とゆるふわ採用されてあれよあれよと入った先で、チームみんながバリキャリベテランで、1週間10時間野郎は終始小鹿のように震えてました。めちゃくちゃ勉強した。
3年目はコミックに携わる機会をいただきました。
25年は漫画の年だなーってくらい唐突に漫画案件との接触数が多いです。同人誌含め。
アンソロ依頼をいただいたのもなかなかトップトピックスですなあ。しかも2件。
いままで漫画からは目を背けていたのですが新挑戦は学ぶことが多く刺激的です。
めっちゃくちゃ勉強になった案件ばかりな一方で
逆にやべ──、もとい面白いやつもありました。
基本的には土から除いて見える地雷は踏み抜かないタチなんですけど
そのときは駆け出しでなんでもいいから経験を積みたかったのです。
あるとき「業務委託したい」と持ちかけられて
いつ契約むすぶんかなーとゆるーく構えてたんですけど。
雲行きが怪しいなあと気づいたのが2回目のアポ。
そのうちその会社は失踪(音信不通)することになるんですが結局それまでの半年くらい無料で依頼請けてました。
まあ暇だったんで。
まあこれはノーカンとして…
基本的にちょっとでも不安になった場合お断りすることにしています。
例えばある日、メールが届きまして。
創業直後の会社様から社長自らのご連絡でした。
ちゃんとサイトとか出てくるんですけど、
テーブルコーディング的なおふるなビジュアルなもので、、
んんん?
となりながら真っ当な仕事ぽかったので契約書を送ってもらったのですが、一点のみお互いに譲歩が難しそうということになりお見送りに至ったものがあります。
そう、振込手数料がクリエイター負担という一点…
あ、お金がかかる、とかそういうもんじゃないですよ。
“姿勢”の話です。
(今見たら普通に今時の綺麗なサイトになってるし、きっと頑張っていらっしゃるに違いありません。)
その時の判断が正しかったのかはわかりませんが
こんな感じでふつーに断ります。
フリーたるもの、どんなに案件に飢えていても
自己防衛する理性がなければ食い潰されて凄惨なことになりますれば。
クラソをはじめ
比較的安価なマーケットに身を投じるときは、
どうしても詐欺や違法の温床になりがちなので
リスクヘッジは大事にございます。
クラソが悪いわけではなく、
性質がなりやすいってだけです。
体育館裏みたいなものです。
フリーランスになりたい
という悩みを抱えている身内から相談を受けた時に、振り返る機会をもらったのが今回の投稿のきっかけでもあるんですけども。
相談役とか荷が勝つぞ…
というのが正直な印象でした。
事業家を見据えているのか、
ただの作業者なのか
の2パターンかなと思ってますが
後者であれば非常に簡単だと思います。
だって既存のマーケットが存在する場所でクライアントを探すだけなのですから。
いや、もちろんそれが大変なんですけど、逆に言えばそれだけです。
一方事業家は開拓者です。
既存にない新サービスを作り上げて、マーケットを分析するのはもちろん、大体の場合は対不特定多数だったりToCなんですから。インサイトなど理解する範囲が多岐にわたる。
だから、目的がもし
組織に属さず収益をあげる
だけなんだとしたらデータ入力やアンケ調査などいくらでもありますから、
作業者になれば理論上簡単。
イラストレーターなら
請負会社に片っ端から提携結んで、アウトプットさえ続けていればどこかで必ず収益は発生します。
そう、私は完全にただの作業者です。
ここで、
「フリーになりたいけどどうすればいいかわからない」という問いに戻りますと
以前既に事業家としての活動をしていて、おそらく今後見据えているのも事業方面の彼と、いち作業者としての自分ではたぶん知識範囲が被らないので
まともなアドバイスをしてあげられないというのが回答でして。
なんとまあ口惜しく…
その反動で、せめて作業者としてフリーを志している人が1人でもこれを読んで何かを伝えられればいいなあと思ってます。
てかインボイス制度のせいでフリーになりたい人減ってそう。
政府って副業推進したかったんじゃないの?
そんなかんじで、今回はここで👋
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